直積集合の射影の定義と性質

直積集合の射影の定義と性質
直積集合の射影の定義と性質は次のようになります。

直積集合の射影の定義

(0)

集合族\(\left(X_{i}\right)_{i\in I}\)に対し、その直積集合\(X_{I}=\prod_{i\in I}X_{i}\)があるとする。
このとき、部分集合\(J\subseteq I\)を用いて\(J\)上の写像\(\pi_{J}:X_{I}\rightarrow X_{J},\left(x_{i}\right)_{i\in I}\mapsto\left(x_{j}\right)_{j\in J}\)を射影という。
部分集合\(J\)が1つのみの要素の場合は\(\pi_{j}:X_{I}\rightarrow X_{j},\left(x_{i}\right)_{i\in I}\mapsto x_{j}\)と簡単に表される。
射影の記号はprojectionより\(\mathrm{pr}_{j}\)も使われる。

直積集合の射影の性質

(1)全射

集合族\(\left(X_{i}\right)_{i\in I}\)の各要素が空集合でないとする。
このとき、選択公理を仮定すると、部分集合\(J\subseteq I\)が与えられたとき射影\(\pi_{J}:X_{I}\rightarrow X_{J}\)は全射となる。
すなわち\(\pi_{J}\left(X_{I}\right)=X_{J}\)となる。

(2)逆像

集合族\(\left(X_{i}\right)_{i\in I}\)と真部分集合\(J\subsetneq I\)が与えられたとき、射影\(\pi_{J}:X_{I}\rightarrow X_{J}\)の逆像は終域の部分集合を\(W_{J}\subseteq X_{J}\)とすると、
\[ \pi_{J}^{\bullet}\left(W_{J}\right)=W_{J}\times X_{I\setminus J}=\left\{ \left(x_{i}\right)_{i\in I}\in X_{I};\left(x_{j}\right)_{j\in J}\in W_{J}\right\} \] となる。
直積集合の射影の例
\(\pi_{\left\{ 1,2\right\} }:X_{1}\times X_{2}\times X_{3}\rightarrow X_{1}\times X_{2}\)は\(\left(x_{1},x_{2},x_{3}\right)\mapsto\left(x_{1},x_{2}\right)\)となる。
\(\pi_{1}:X_{1}\times X_{2}\rightarrow X_{1}\)は\(\left(x_{1},x_{2}\right)\mapsto x_{1}\)となる。

(1)

集合族\(\left(X_{i}\right)_{i\in I}\)の各要素が空集合でないときに集合族\(\left(X_{i}\right)_{i\in I}\)の直積集合が空集合でないためには選択公理が必要であり、そのとき部分集合\(J\subseteq I\)が与えられると射影\(\pi_{J}:X_{I}\rightarrow X_{J}\)は任意の\(x_{J}\in X_{J}\)に対し\(i\in J\)のときは\(\left(X_{I}\right)_{i}=\left(X_{j}\right)_{i}\)で\(i\notin J\)のときは\(\left(X_{I}\right)_{i}\)を空集合ではない任意の元にとれば、\(\left(X_{I}\right)_{i}\)となる\(X_{I}\)の元が存在するので全射となる。
従って、題意は成り立つ。

(2)

逆像の定理より明らか。
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直積集合の射影の定義と性質
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https://www.nomuramath.com/p075tpmx/
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