直交行列の性質
直交行列の性質
直交行列について次が成り立つ。
直交行列について次が成り立つ。
(1)逆行列
直交行列\(A\)であることと、逆行列\(A^{-1}\)が転置\(A^{T}\)になることは同値である。(2)積
直交行列同士の積は直交行列になる。(3)逆行列
直交行列\(A\)の逆行列\(A^{-1}\)も直交行列になる。(4)
実直交行列ならばユニタリ行列であるが、逆は一般的に成り立たない。(5)
実直交行列ならば正規行列であるが、逆は一般的に成り立たない。その他次が成り立つ。
(1)行列式
直交行列\(A\)の行列式は\(\det\left(A\right)=\pm1\)となる。(2)
実ユニタリ行列ならば直交行列であるが、逆は一般的に成り立たない。(1)
\(\Rightarrow\)
直交行列の定義は\(AA^{T}=A^{T}A=I\)なので明らか。\(\Leftarrow\)
\(A^{-1}=A^{T}\)なら\(AA^{T}=A^{T}A=I\)となるので直交行列となる。従って\(\Leftarrow\)が成り立つ。
\(\Leftrightarrow\)
これらより、\(\Rightarrow\)と\(\Leftarrow\)が成り立つので\(\Leftrightarrow\)が成り立つ。(2)
\(A,B\)を直交行列とする。\begin{align*} AB\left(AB\right)^{T} & =ABB^{T}A^{T}\\ & =AA^{T}\\ & =I \end{align*} \begin{align*} \left(AB\right)^{T}AB & =B^{T}A^{T}AB\\ & =A^{T}A\\ & =I \end{align*} となるので題意は成り立つ。
(3)
\(A\)を直交行列とする。\begin{align*} A^{-1}\left(A^{-1}\right)^{T} & =A^{-1}\left(A^{T}\right)^{-1}\\ & =\left(A^{T}A\right)^{-1}\\ & =I^{-1}\\ & =I \end{align*} \begin{align*} \left(A^{-1}\right)^{T}A^{-1} & =\left(A^{T}\right)^{-1}A^{-1}\\ & =\left(AA^{T}\right)^{-1}\\ & =I^{-1}\\ & =I \end{align*} となるので題意は成り立つ。
(4)
\(\Rightarrow\)
実行列のとき\(A^{*}=A^{T}\)で、実直交行列のとき\(A^{-1}=A^{T}\)なので、\(AA^{*}=AA^{T}=AA^{-1}=I\)となり、\(A^{*}A=A^{T}A=A^{-1}A=I\)となるのでユニタリ行列となる。従って、題意は成り立つ。
逆は一般的に成り立たない
反例で示す。\[ A=\left(\begin{array}{cc} 0 & -i\\ i & 0 \end{array}\right) \] はユニタリ行列であるが実直交行列ではない。
従って逆は一般的に成り立たない。
(5)
\(\Rightarrow\)
実直交行列ならばユニタリ行列で、ユニタリ行列ならば正規行列なので実直交行列ならば正規行列が成り立つ。従って\(\Rightarrow\)が成り立つ。
逆は一般的に成り立たない
反例で示す。\[ A=\left(\begin{array}{cc} 0 & -i\\ i & 0 \end{array}\right) \] はエルミート行列なので正規行列であるが実直交行列ではない。
従って逆は一般的に成り立たない。
ページ情報
| タイトル | 直交行列の性質 |
| URL | https://www.nomuramath.com/ekxi137g/ |
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行列を挟んでいる場合の解
\[
XAX=B\Rightarrow X=A^{-\frac{1}{2}}\left(A^{\frac{1}{2}}BA^{\frac{1}{2}}\right)^{\frac{1}{2}}A^{-\frac{1}{2}}
\]
Woodburyの恒等式
\[
\left(A+BCD\right)^{-1}=A^{-1}-A^{-1}B\left(C^{-1}+DA^{-1}B\right)^{-1}DA^{-1}
\]
同時対角化可能と可換性
行列$A,B$が共に対角化可能であるとき、$AB=BA$であることと、$A$と$B$が同時対角化可能であることは同値である。
巡回行列の定義と性質
\[
C=\left(\begin{array}{cccccc}
x_{0} & x_{1} & x_{2} & \cdots & x_{n-2} & x_{n-1}\\
x_{n-1} & x_{0} & x_{1} & \cdots & x_{n-3} & x_{n-2}\\
x_{n-2} & x_{n-1} & x_{0} & \cdots & x_{n-4} & x_{n-3}\\
\vdots & \vdots & \vdots & \ddots & \vdots & \vdots\\
x_{2} & x_{3} & x_{4} & \cdots & x_{0} & x_{1}\\
x_{1} & x_{2} & x_{3} & \cdots & x_{n-1} & x_{0}
\end{array}\right)
\]

