反対称行列の性質
反対称行列の性質
反対称行列について次が成り立つ。
反対称行列について次が成り立つ。
(1)
反対称行列同士の和は反対称行列になる。(2)
反対称行列\(T\)の転置\(T^{T}\)は元の行列のマイナス\(-T\)に等しい、すなわち\(T^{T}=-T\)となる。(3)
\(n\)次反対称行列の独立な成分は\(\frac{n\left(n-1\right)}{2}\)個である。(4)
実反対称行列ならば正規行列であるが、逆は一般的に成り立たない。(5)
実反対称行列ならば反エルミート行列であるが、逆は一般的に成り立たない。その他、次の性質がある。
\(n\)次反対称行列\(T\)の行列式は\(\det\left(T\right)=\left(-1\right)^{n}\det\left(T\right)\)を満たす。
\(n\)次反対称行列\(T\)の行列式は\(\det\left(T\right)=\left(-1\right)^{n}\det\left(T\right)\)を満たす。
(1)
\(T_{1},T_{2}\)を対称行列とする。\begin{align*} \left(T_{1}+T_{2}\right)_{i,j} & =\left(-T_{1}^{T}-T_{2}^{T}\right)_{i,j}\\ & =-\left(\left(T_{1}+T_{2}\right)^{T}\right)_{i,j}\\ & =-\left(T_{1}+T_{2}\right)_{j,i} \end{align*} となるので、\(T_{1}+T_{2}=-\left(T_{1}+T_{2}\right)^{T}\)となる。
従って題意は成り立つ。
(2)
\begin{align*} \left(T^{T}\right)_{i,j} & =\left(T\right)_{j,i}\\ & =\left(-T\right)_{i,j} \end{align*} となるので\(T^{T}=-T\)となる。従って題意は成り立つ。
(3)
\(n\)次反対称行列は\(n\times n\)行列であり、独立な成分の個数は区別出来る\(n\)個の中から重複を許さずに2個選ぶ場合の数なので\(C\left(n,2\right)=\frac{n\left(n=1\right)}{2}\)個となる。従って題意は成り立つ。
(4)
\(\Rightarrow\)
実反対称行列\(T\)は\(T^{T}=-T\)かつ\(T^{*}=T^{T}\)を満たすので、\[ TT^{*}-T^{*}T=TT^{T}-T^{T}T=-T^{2}+T^{2}=O \] となるので正規行列となる。
従って\(\Rightarrow\)が成り立つ。
逆は一般的に成り立たない
反例で示す。\[ A=\left(\begin{array}{cc} 0 & i\\ -i & 0 \end{array}\right) \] は正規行列であるが、実反対称行列ではない。
従って逆は一般的に成り立たない。
(5)
\(\Rightarrow\)
実反対称行列\(S\)は\(S^{T}=-S\)かつ\(S^{*}=S^{T}\)を満たすので、\(S^{*}=S^{T}=-S\)となり反エルミート行列となる。従って\(\Rightarrow\)が成り立つ。
逆は一般的に成り立たない
反例で示す。\[ A=\left(\begin{array}{cc} 0 & i\\ i & 0 \end{array}\right) \] は反エルミート行列であるが、実反対称行列ではない。
従って、逆は一般的に成り立たない。
ページ情報
| タイトル | 反対称行列の性質 |
| URL | https://www.nomuramath.com/km0ywzh8/ |
| SNSボタン |
4元数のパウリ表示
\[
e_{k}=-i\sigma_{k}
\]
パウリ行列によるガンマ行列のディラック表示
\[
\begin{cases}
\gamma^{0}=\sigma_{3}\otimes I_{2}\\
\gamma^{j}=i\sigma_{2}\otimes\sigma_{j}
\end{cases}
\]
パウリ行列の定義と性質
\[
\sigma_{j}\sigma_{k}=I\delta_{jk}+i\sum_{l=1}^{3}\epsilon_{jkl}\sigma_{l}
\]
エルミート形式・2次形式
\[
f\left(\boldsymbol{x}\right)=\boldsymbol{x}^{*}A\boldsymbol{x}
\]

