運用による資産推移
運用による資産推移
時刻\(t=0\)での資産が\(x_{0}\)あり、年間で資産を\(a>0\)倍に出来るとし、それ以外に資産を年間に\(b\)だけ増やせるとすると資産\(x\)と時間\(t\)の関係は
\[ x=\begin{cases} \left(x_{0}+\frac{b}{\log a}\right)a^{t}-\frac{b}{\log a} & a\ne1\\ x_{0}+bt & a=1 \end{cases} \] となる。
時刻\(t=0\)での資産が\(x_{0}\)あり、年間で資産を\(a>0\)倍に出来るとし、それ以外に資産を年間に\(b\)だけ増やせるとすると資産\(x\)と時間\(t\)の関係は
\[ x=\begin{cases} \left(x_{0}+\frac{b}{\log a}\right)a^{t}-\frac{b}{\log a} & a\ne1\\ x_{0}+bt & a=1 \end{cases} \] となる。
離散的な場合は漸化式が
\[ x_{0}=x_{0} \] \[ x_{n}=x_{n-1}a+b\cmt{n\in\mathbb{N}} \] となるのでこれを解くと、
\begin{align*} x_{n} & =a^{n}+a^{n}\sum_{k=1}^{n}\left(\frac{x_{k}}{a^{k}}-\frac{x_{k-1}}{a^{k-1}}\right)\\ & =x_{0}a^{n}+a^{n}\sum_{k=1}^{n}\frac{b}{a^{k}}\\ & =\begin{cases} x_{0}a^{n}+a^{n}b\frac{1}{a}\cdot\frac{1-\left(\frac{1}{a}\right)^{n}}{1-\frac{1}{a}} & a\ne1\\ x_{0}a^{n}+a^{n}bn & a=1 \end{cases}\\ & =\begin{cases} x_{0}a^{n}+b\cdot\frac{a^{n}-1}{a-1} & a\ne1\\ x_{0}+bn & a=1 \end{cases} \end{align*} となる。
\[ x_{0}=x_{0} \] \[ x_{n}=x_{n-1}a+b\cmt{n\in\mathbb{N}} \] となるのでこれを解くと、
\begin{align*} x_{n} & =a^{n}+a^{n}\sum_{k=1}^{n}\left(\frac{x_{k}}{a^{k}}-\frac{x_{k-1}}{a^{k-1}}\right)\\ & =x_{0}a^{n}+a^{n}\sum_{k=1}^{n}\frac{b}{a^{k}}\\ & =\begin{cases} x_{0}a^{n}+a^{n}b\frac{1}{a}\cdot\frac{1-\left(\frac{1}{a}\right)^{n}}{1-\frac{1}{a}} & a\ne1\\ x_{0}a^{n}+a^{n}bn & a=1 \end{cases}\\ & =\begin{cases} x_{0}a^{n}+b\cdot\frac{a^{n}-1}{a-1} & a\ne1\\ x_{0}+bn & a=1 \end{cases} \end{align*} となる。
\(a\ne1\)のとき
単位時間あたりの資産変化は、\[ \frac{dx}{dt}=\alpha x+\beta \] となるので、この微分方程式を解くと、
\[ x=Ce^{\alpha t}-\frac{\beta}{\alpha},C:const \] \(t=0\)で\(x_{0}\)より、
\[ C=x_{0}+\frac{\beta}{\alpha} \] となるので、
\[ x=\left(x_{0}+\frac{\beta}{\alpha}\right)e^{\alpha t}-\frac{\beta}{\alpha} \] \(\beta=0\)のとき、
\[ x=x_{0}e^{\alpha t} \] となり、年間で\(a\)倍になるためには\(e^{\alpha}=a\)でなければならないので、
\[ x=\left(x_{0}+\frac{\beta}{\log a}\right)a^{t}-\frac{\beta}{\log a} \] となる。
また、\(a\rightarrow1\)のとき、
\begin{align*} x & =\lim_{a\rightarrow1}\left(x_{0}+\frac{\beta}{\alpha}\right)e^{\alpha t}-\frac{\beta}{\alpha}\\ & =x_{0}+\lim_{a\rightarrow1}\beta\frac{a^{t}-1}{\log a}\\ & =x_{0}+\beta t\lim_{a\rightarrow1}\frac{a^{t-1}}{1/a}\\ & =x_{0}+\beta t \end{align*} となる。
また、\(a\rightarrow1\)のときは\(x=x_{0}+bt\)となるので比べると\(\beta=b\)となり、
\[ x=\left(x_{0}+\frac{b}{\log a}\right)a^{t}-\frac{b}{\log a} \] となる。
\(a=1\)のとき
\(a=1\)のときは、\(a\rightarrow1\)の極限をとって、\begin{align*} x & =\lim_{a\rightarrow1}\left\{ \left(x_{0}+\frac{b}{\log a}\right)a^{t}-\frac{b}{\log a}\right\} \\ & =\lim_{a\rightarrow1}\left(x_{0}a^{t}+\frac{b\left(a^{t}-1\right)}{\log a}\right)\\ & =\lim_{a\rightarrow1}\left(x_{0}a^{t}+\frac{bta^{t-1}}{a^{-1}}\right)\\ & =\lim_{a\rightarrow1}\left(x_{0}a^{t}+bta^{t}\right)\\ & =x_{0}+bt \end{align*} となる。
または、
\[ \frac{dx}{dt}=b \] より、
\[ x=bt+C \] となる。
\(t=0\)のとき\(x=x_{0}\)なので\(C=x_{0}\)となるので、
\[ x=x_{0}+bt \] となる。
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これらより題意は成り立つ。ページ情報
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\]
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