第1可算と第2可算の定義

第1可算と第2可算の定義

(1)第1可算

位相空間\(\left(X,\mathcal{O}\right)\)の任意の元\(x\in X\)において、ある基本近傍系\(\mathcal{B}_{x}\)が存在し、濃度が高々可算すなわち\(\left|\mathcal{B}_{x}\right|\leq\aleph_{0}\)のとき、第1可算である、または第1可算公理を満たすという。
言い換えると、位相空間の任意の元に対し、可算な基本近傍系が存在するとき、第1可算公理を満たす。

(2)第2可算

位相空間\(\left(X,\mathcal{O}\right)\)が与えられたとき、ある開基\(\mathcal{B}\)が存在し濃度が高々可算すなわち\(\left|\mathcal{B}\right|\leq\aleph_{0}\)のとき第2可算である、または第2可算公理を満たすという。
言い換えると、位相空間が可算な開基を持つとき第2可算公理を満たす。

第1可算の例

通常距離\(d\)のユークリッド空間\(\left(\mathbb{R},d\right)\)は第1可算となる。
何故なら任意の\(x\in\mathbb{R}\)に対し、\(\mathcal{B}_{x}=\left\{ U\left(x,\frac{1}{n}\right);n\in\mathbb{N}\right\} \)ととれば濃度が高々可算な基本近傍系となっているからである。

第1可算でない例

第1可算でない例としては補有限位相\(\left(\mathbb{R},\mathcal{O}_{c}\right)\)がある。

第2可算の例

通常距離\(d\)のユークリッド空間\(\left(\mathbb{R},d\right)\)は第2可算となる。
何故なら\(\mathcal{B}=\left\{ U\left(x,r\right);x\in\mathbb{Q},r\in\mathbb{Q}\right\} \)ととれば濃度が高々可算な開基となっているからである。

第2可算でない例

離散空間\(\left(\mathbb{R},2^{\mathbb{R}}\right)\)は第2可算とはならない。
このときの開基は\(\mathcal{B}=\left\{ \left\{ x\right\} ;x\in\mathbb{R}\right\} \)だけでありこれは非可算集合であるからである。

第1可算であるが第2可算でない例

上限位相・下限位相は第1可算であるが第2可算でない。

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第1可算と第2可算の定義
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